姫路市的形で経営されているクルマエビ養殖事業と、フィリピン、インドネシア、カンボジャなどから、ノウハウを教えてほしいと頼まれ海外研修展開していることなどについての講演を聞かせて 頂いた。中村家は400年の歴史を持つ家系で300年の塩田経営をしてきたが、国の政策変更でイオン交換膜法による安い製塩の導入により塩田は廃業に追い込まれた。代わりにクルマエビの養殖を始め、岡山県から30万尾の稚エビを購入し、1haの海水池で父と養殖を始めた。養殖法の重要トピックとして高濃度酸素溶解装置「酸素ファイター」という装置を設置し、水中に 高濃度の酸素を含ませ、エビからの排せつ物を除去し水をきれいに保ち餌のプランクトンを増やし、クルマエビの成長を促進し好成績を得て、単位面積あたり1.7倍に収穫量を増やした。フィリピン、インドネシア、カンボジャ、モンゴルなどの大使館から事業のノーハウを教えてほしいとの要請に答え現地で教育講習を行い、自らの事業の傍ら、アジアの養殖事業の健全な発展と環境保全にも貢献している、とのことであった。参加者からの質疑応答も活発に行われ、興味の尽きない講演だった。
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